「こんなに穏やかな気持ちになれるんだ」
はじめて一人でお墓参りに行った日
A
A.Sさん
30代千葉県在住祖母のお墓
4分で読めます2025-02-20
おばあちゃんは、いつも味方だった
子供の頃、毎年夏休みにおばあちゃんの家に遊びに行っていました。スイカを切ってくれて、怖い話をしてくれて、夜は一緒に花火を見た。
大人になって、就職で悩んでいた時も、おばあちゃんだけは「あんたの好きなようにしなさい」と言ってくれました。
そのおばあちゃんが去年の冬、静かに旅立ちました。
一人では行ったことがなかった
お葬式と四十九日はもちろん行きました。でも、それ以降は一人で行く勇気が出なくて。正確に言うと「行き方がわからなかった」んです。
何を持っていけばいいの?お花はどこで買うの?お線香の上げ方は?
恥ずかしいですが、30歳にもなって、お墓参りの作法をほとんど知りませんでした。ネットで調べて、やっと一歩踏み出せました。
お墓の前で
霊園に着いて、手桶に水を汲んで、教わった通りにお掃除して。お花を供えて、お線香を上げて。
そしてしゃがんで、手を合わせました。
「おばあちゃん、来たよ」
それだけ言ったら、涙が止まりませんでした。
泣いた後は、不思議と穏やかな気持ちになっていました。風が少し吹いて、「来てくれたのね」って言われた気がしました。
こんなに穏やかな気持ちになれるんだ、と思いました。それから月に一度はお参りに行くようになりました。おばあちゃんの前で近況報告するのが、私の小さな習慣になっています。
※ この体験談は、編集部が一般的なご相談事例をもとに再構成したものです。登場する人物名・地名・具体的な状況はすべてフィクションであり、実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
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