「遠すぎてお参りできない」という罪悪感から解放された話

九州の父のお墓を東京に引越しした|改葬にかかった費用と3か月の記録

T

T.Sさん

40代東京都在住父のお墓
6分で読めます2026-04-07

5年間、年1回しかお参りできなかった

父が亡くなったのは私が38歳のときです。実家は九州で、お墓もそちらにあります。

東京での仕事と子育てで、帰省できるのはお盆の1回が限界でした。それ以外の時期は、手を合わせたいと思っても行けない。春のお彼岸も、命日も、ただカレンダーを見て過ごすだけです。

5年経って、ようやく「もう移そう」と決めました。きっかけは、友人から「お墓って引越しできるよ」と聞いたことです。改葬という制度を知りませんでした。

改葬の手続き:3か月かかった理由

改葬の手順を調べると、役所の書類が複数必要とわかりました。

  1. 1移転先(東京の霊園)を決めて「受入証明書」を取得する
  2. 2現在の墓地管理者(九州のお寺)から「埋葬証明書」を発行してもらう
  3. 3現在の墓地がある自治体で「改葬許可申請書」を提出・許可証を取得する
  4. 4閉眼供養(お性根抜き)を行う
  5. 5石材店に墓石の撤去・整地を依頼する
  6. 6新しい霊園に遺骨を持参して納骨する

3か月かかったのは、お寺との日程調整と石材店の予約が思ったより時間がかかったからです。書類の手続き自体は2週間程度でした。

▶ 改葬手続きの詳細を読む

費用の内訳:合計約88万円

改葬にかかった費用の内訳をそのまま公開します。

項目費用
墓石撤去・整地(石材店)約28万円
閉眼供養のお布施3万円
役所の手続き費用約2,000円
遺骨の搬送(専門業者)約5万円
新しい霊園(都内・永代供養付き)約52万円
合計約88万円

九州の石材店は、最初に問い合わせた業者が「50万円」という見積もりを出してきました。3社比較した結果、28万円の業者を選べました。見積もり比較は絶対にやるべきでした。

遺骨の搬送は「忌み物」扱いで宅配便では送れないため、専門業者に依頼しました。

東京にお参りできるようになって変わったこと

改葬が完了したのは、決意から3か月後のことです。

東京の霊園は自宅から電車で20分。週末に気が向けば、ふらっと会いに行けます。先日、娘(小学3年生)と二人で初めてお参りに行きました。

「おじいちゃんはここにいるの?」と娘が聞いてきました。

「そうだよ」と答えながら、ここに来られて良かったと思いました。

年1回の「義務」だったお参りが、今は「会いに行く」感覚に変わりました。場所が変わると、気持ちもこんなに変わるものかと驚いています。

改葬を迷っている方に伝えたいのは、「手続きは思ったより大変じゃない」ということです。迷っている時間の方が、ずっと長かったです。

※ この体験談は、編集部が一般的なご相談事例をもとに再構成したものです。登場する人物名・地名・具体的な状況はすべてフィクションであり、実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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