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お盆の迎え火・送り火のやり方【2026年版】|いつ・何時・手順・マンション対応まで完全解説

お盆の迎え火は8月13日の夕方、送り火は8月16日の夕方に行うのが一般的です(関東の7月盆は7月13日・16日)。おがらを焙烙に乗せて玄関先で燃やす手順で、費用は500〜1,500円程度。マンションではLED提灯での代用が可能。浄土真宗では原則行いません。やり忘れた場合の考え方も解説します。

10分で読めます最終更新: 2026.05.06

この記事の監修者

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

目次

  1. 1.迎え火・送り火とは何か?その意味と由来は?
  2. 2.2026年はいつ行う?地域によって日程が違う理由は?
  3. 3.迎え火・送り火に必要なものは何か?費用の目安は?
  4. 4.迎え火・送り火のやり方・手順は?何時頃に行えばいい?
  5. 5.マンション・一人暮らしで火が使えない場合はどうする?
  6. 6.宗派によって迎え火・送り火の扱いはどう違う?
  7. 7.迎え火・送り火をやり忘れた・できなかった場合はどう考えればいい?

迎え火・送り火とは何か?その意味と由来は?

迎え火(むかえび)とは、お盆の初日にご先祖様の霊が迷わず家に帰ってこられるよう、目印として焚く火のことです。送り火(おくりび)は、お盆の最終日にご先祖様の霊をあの世へ見送るために焚く火を指します。

どちらも「煙が道しるべになる」という考え方に基づいた、日本のお盆を代表する慣習です。

迎え火と送り火の違いは?

迎え火送り火
時期お盆の初日(8月13日)お盆の最終日(8月16日)
意味ご先祖様を自宅へお迎えするご先祖様をあの世へお見送りする
タイミング夕方〜日没後夕方〜日没後

京都の「五山の送り火(大文字焼き)」は、この送り火の習俗が大規模な行事として発展したものです。地域によっては「盆提灯を灯すだけ」という形式を取ることもあり、迎え火・送り火の形は一様ではありません。

お墓のミカタがお盆に関するアンケートを実施したところ、「迎え火・送り火を毎年行っている」と回答したのは全体の44%でした。一方で「やり方がよくわからない」「やったことがない」という方も42%おり、慣習として定着している家庭とそうでない家庭が混在している実態が見えました(お墓のミカタ調べ、2026年1月実施、回答者120人)。

2026年はいつ行う?地域によって日程が違う理由は?

迎え火・送り火の日程は、お住まいの地域のお盆の時期によって異なります。

2026年の日程

地域お盆の時期迎え火送り火
全国の多くの地域(旧盆)8月13〜16日8月13日(木)夕方8月16日(日)夕方
東京・横浜・静岡など(新盆・7月盆)7月13〜16日7月13日(月)夕方7月16日(木)夕方
沖縄(旧暦盆)9月4〜6日(旧暦7月)9月4日夕方9月6日夕方

なぜ地域によって時期が違う?

明治時代の暦の改正(旧暦から新暦への移行)の際に、旧暦7月15日のお盆をそのまま新暦7月15日に移した地域と、1ヶ月ずらして8月に行うようにした地域に分かれたためです。東京など都市部では7月盆が根づき、全国的には8月盆が多数派です。

ヒント

自分の家がどちらの時期かわからない場合は、菩提寺(お墓のあるお寺)に確認するのが確実です。地域の慣習に合わせれば問題ありません。

迎え火・送り火に必要なものは何か?費用の目安は?

迎え火・送り火に必要なものはシンプルです。多くはホームセンター・仏具店・スーパーのお盆用品コーナーで入手できます。

用意するもの費用目安役割・備考
おがら(麻の茎)200〜500円迎え火・送り火の燃料。束になって販売されている
焙烙(ほうろく)300〜800円おがらを乗せる素焼きの平皿。なければ耐熱容器や植木鉢の受け皿で代用可
ライター・マッチ100〜200円おがらに火をつける
バケツ(水入り)(家庭にあるもの)消火用。必ず近くに準備

費用合計の目安:500〜1,500円程度

おがらと焙烙はセットで販売されている場合も多く(500〜1,200円程度)、初めての方にはセット購入が手軽です。

おがらはどこで買える?

おがらは7〜8月のお盆シーズンになると、以下の場所で販売されます。

  • スーパー・ドラッグストアの「お盆用品コーナー」(最も手軽)
  • ホームセンター・仏具店
  • 通販(Amazon等で200〜400円程度)

シーズン外は入手が難しいため、7月上旬に早めに購入しておくと安心です。どうしても手に入らない場合は、細めの割り箸を数本束ねて代用することもできます(煙は少なめになります)。

注意

迎え火・送り火は小さな火ですが、必ず消火用の水を準備してから行いましょう。また、周囲に燃えやすいものがないか確認してください。

迎え火・送り火のやり方・手順は?何時頃に行えばいい?

迎え火・送り火の基本的な手順と、時間帯の目安を解説します。

迎え火のやり方(8月13日)

  1. 1場所を選ぶ:玄関前や門口など、家の入り口付近が一般的。マンションのベランダや共用部では管理規約を確認。
  2. 2焙烙を置く:地面に直接置くか、不燃材の上に置く。
  3. 3おがらを折って重ねる:焙烙に乗るよう適当な長さに折って積み重ねる。
  4. 4火をつける:ライターやマッチで端に火をつける。おがらはよく燃えるため、少量から始める。
  5. 5煙を見守る:火が燃え尽きるまで見守る。完全に消えたことを確認してから水をかけて消火。

迎え火の規模感・時間感は?

おがら数本であれば、火は線香よりひと回り大きい程度、2〜3分で燃え尽きる小さな火です。煙は線香よりやや多め程度で、近隣に煙が充満するような規模ではありません。初めての方が想像するより控えめなので、過度に心配しなくて大丈夫です。

送り火のやり方(8月16日)

基本の手順は迎え火と同じです。送り火が終わったら、以下の後処理も済ませておきましょう。

  • 燃えかす(おがらの灰)と焙烙は冷えてから新聞紙に包み、自治体の可燃ゴミとして処分できます(お寺に持参してお焚き上げをお願いすることも可)
  • 盆棚のお供え物は16日夜〜17日中に下げ、食べられるものはいただく
  • 盆棚・盆提灯は16日の夜または17日中に片付ける
  • 生花・水の子・なすの牛・きゅうりの馬は白紙に包んでゴミとして処分(庭に埋める地域もあり)

何時頃に行うのがいい?

時間帯の厳密なルールはありませんが、日没前後(17時〜21時頃)に行う地域が多いです。

  • 日没前(17〜18時台):明るい時間帯に煙が見えやすい
  • 日没後(19〜21時台):火が映えて趣が増す

時間帯よりも「家族が揃って行える時間」を優先して構いません。

▶お盆の盆棚・仏壇飾りの準備

▶新盆(初盆)の準備・法要マナー

マンション・一人暮らしで火が使えない場合はどうする?

集合住宅や賃貸マンションでは、ベランダや共用部での火気使用が管理規約で禁止されていることがあります。その場合の代替方法をいくつか紹介します。

方法1:LED提灯・電球型で代用する

LED電球型やコードレスのLED盆提灯(2,000〜6,000円程度)は、見た目は本物の提灯と同じで、火を使わずに玄関や窓辺に飾れます。火を焚く行為の代わりに「光で迎える・見送る」という形式として、現代の住環境に合わせた形です。

方法2:自宅付近の駐車場・庭で行う

集合住宅の敷地内に駐車場や庭がある場合、管理組合に許可を取ったうえで小さく行う方法もあります。

方法3:菩提寺やお墓でまとめて行う

お盆のお墓参りの際に、墓地内や寺院の境内で迎え火・送り火を行う形式を採用している寺院もあります。菩提寺に確認してみましょう。

方法4:行わないと割り切る

迎え火・送り火は大切な慣習ですが、住環境上どうしても行えない場合は「行わない」という選択も十分です。仏壇やお盆飾りを丁寧に整え、お盆の期間中にお参りすることで十分なご供養になります。

ヒント

「火を焚かなかったから申し訳ない」と感じる必要はありません。慣習のかたちより、気持ちを大切にしてください。

宗派によって迎え火・送り火の扱いはどう違う?

迎え火・送り火を行う・行わないは、宗派によって考え方が異なります。

浄土真宗(本願寺派・大谷派)は原則行わない

浄土真宗では「亡くなった方はすでに阿弥陀如来のはたらきによって仏となっており、お盆に霊が帰ってくるという概念がない」という教えです。そのため迎え火・送り火・盆棚・なすの牛・きゅうりの馬といった「霊を迎え送る」行為は原則として行いません。

ただし「歓喜会(かんぎえ)」として仏壇参りや法要は行います。具体的なやり方は菩提寺に確認しましょう。

その他の宗派(浄土宗・真言宗・曹洞宗・日蓮宗など)

迎え火・送り火を行う慣習があります。ただし地域・家庭の慣習によって形式は様々で、「盆提灯を灯すだけ」という簡略化した形式を取る家庭も多くあります。

宗派迎え火・送り火の扱い
浄土宗行う(慣習あり)
真言宗行う(慣習あり)
曹洞宗行う(慣習あり)
日蓮宗行う(慣習あり)
浄土真宗原則行わない
ヒント

「自分の家は浄土真宗だが、昔からやっていた」という場合もあります。宗派のルールより、ご家族の慣習を優先して問題ありません。

迎え火・送り火をやり忘れた・できなかった場合はどう考えればいい?

「迎え火をうっかり忘れてしまった」「仕事で帰れず送り火ができなかった」というケースは珍しくありません。

やり忘れた・できなかった場合の考え方

迎え火・送り火はご先祖様への礼儀として大切な慣習ですが、「できなかったから供養が不十分」ということにはなりません。お盆の習俗はもともと地域や家庭によって形式が異なり、行わない家庭も多くあります。

「翌日でも迎え火だけ焚く」「仏壇に手を合わせてお参りする」「お盆の期間中にお墓参りをする」——これらのいずれかを丁寧に行えば十分です。

初盆(新盆)でやり忘れた場合は?

初盆は故人にとって初めてのお盆のため、通常のお盆より丁寧に行うのが一般的です。もし迎え火・送り火を忘れた場合でも、法要を行い仏壇に手を合わせることが一番の供養になります。

重要

「できなかった」「今年は無理だった」と自分を責める必要はありません。供養はかたちよりも、継続的に向き合う姿勢に意味があります。気持ちがあれば、それで大丈夫です。

▶お盆のお供え物マナー

▶命日のお墓参りマナー

よくあるご質問

Q迎え火・送り火は2026年のいつ行えばいいですか?

A.8月盆の場合、迎え火は8月13日(木)の夕方、送り火は8月16日(日)の夕方が目安です。東京・横浜など7月盆の地域は7月13日・16日になります。時間帯は日没前後の17〜21時頃が一般的です。

Q迎え火・送り火に必要なものは何ですか?

A.おがら(麻の茎)・焙烙(素焼きの皿)・ライターまたはマッチ・消火用の水の4点が基本です。費用は合計500〜1,500円程度。おがらと焙烙のセット商品(500〜1,200円)が仏具店やホームセンターで入手できます。

Qマンションで火が使えない場合、迎え火・送り火はどうすればいいですか?

A.LED型の盆提灯(2,000〜6,000円)を玄関や窓辺に飾る方法が最も手軽です。菩提寺でまとめて行う方法もあります。火を焚けない場合でも、仏壇を丁寧に飾りお参りすることで十分なご供養になります。

Q迎え火・送り火をやり忘れてしまいました。どうすればいいですか?

A.翌日に気持ちを込めてお参りする・仏壇に手を合わせるだけでも大丈夫です。「できなかったから供養が不十分」ということはありません。お盆の期間中にお墓参りができれば十分です。

Q浄土真宗でも迎え火・送り火を行いますか?

A.浄土真宗では「霊が帰ってくる」という概念がないため、原則として迎え火・送り火は行いません。ただし「歓喜会」としてお参りは行います。詳しくは菩提寺に確認するのが確実です。

Q初盆(新盆)と通常のお盆で迎え火・送り火のやり方は違いますか?

A.やり方自体は同じです。初盆では白提灯を用意する・法要を行うなど全体的に丁寧に行うことが多いですが、迎え火・送り火の手順に特別な違いはありません。

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監修

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

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