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お盆の盆棚・精霊棚の飾り方【2026年版】|いつから準備?必要なもの・費用・宗派別対応を完全解説

お盆の盆棚(精霊棚)は、8月12日の夕方〜13日の朝までに飾り付けを整えるのが目安です。必要なものは位牌・盆提灯・盆花・なすの牛・きゅうりの馬・お供え物で、費用の合計目安は3,000〜15,000円程度。浄土真宗はお盆飾りを行わない・初盆(新盆)は白提灯が必要など、宗派・状況別の違いとマンション対応も解説します。

12分で読めます最終更新: 2026.05.06

この記事の監修者

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

目次

  1. 1.盆棚(精霊棚)とは何か?仏壇と何が違う?
  2. 2.お盆飾りはいつから準備すればいい?片付けはいつ?
  3. 3.盆棚に必要なものは何?費用はどのくらいかかる?
  4. 4.盆棚の飾り方・手順はどうすればいい?
  5. 5.宗派によって飾り方は変わる?浄土真宗は飾らないって本当?
  6. 6.マンション・一人暮らしで盆棚が置けない場合はどうする?
  7. 7.初盆(新盆)の飾り方は通常のお盆と何が違う?

盆棚(精霊棚)とは何か?仏壇と何が違う?

「盆棚(ぼんだな)」または「精霊棚(しょうりょうだな)」とは、お盆の期間中にご先祖様の霊をお迎えするために設ける、期間限定の特別な祭壇のことです。

日常的に置いてある仏壇との違いは、次の2点です。

  • 盆棚:お盆の数日間だけ設置する。ご先祖様が帰ってきた際の「座る場所」「食事の場所」としての意味合いが強い
  • 仏壇:1年中置いてある。位牌や仏像を祀り、日常の供養の場

地域によっては「盆棚を作らず仏壇を使う」という慣習もあります。また「精霊棚」と「盆棚」は同じものを指す場合がほとんどです。

ヒント

盆棚の形式・飾り内容は地域・宗派によって大きく異なります。「これが正解」という厳密なルールはなく、ご自身の宗派のやり方や、菩提寺に確認したことを基本にすれば大丈夫です。

お墓のミカタがお盆飾りの経験者100人に調査したところ、「毎年盆棚を作っている」が58%、「仏壇を飾るだけ」が27%、「何もしていない」が15%という結果でした(お墓のミカタ調べ、2026年1月実施)。

お盆飾りはいつから準備すればいい?片付けはいつ?

お盆飾りの準備・片付けの時期の目安を整理します。

2026年のお盆(一般的な8月盆の場合)

時期すること
8月上旬〜11日盆提灯を飾り始めてOK。仏壇の掃除・お盆用品の購入
8月12日(夕方〜夜)盆棚の設置・飾り付けを完成させる
8月13日(朝〜夕方)迎え火を焚いてご先祖様をお迎えする
8月13〜15日お参り・お供え物を毎日取り替える
8月16日(夕方)送り火を焚いてご先祖様をお見送りする
8月16日(夜)〜17日盆棚を片付ける
注意

東京・神奈川・静岡の一部では7月盆(7月13〜16日)が一般的です。お住まいの地域に合わせて1ヶ月前倒しで準備してください。

「遅くとも前日の12日中に飾り付けを完成させる」が全国的に共通の目安です。当日(13日)の朝でも間に合いますが、余裕を持って準備するほうが慌てなくてすみます。

盆棚に必要なものは何?費用はどのくらいかかる?

盆棚(精霊棚)に用意するものの一覧と、費用の目安をまとめました。

用意するもの費用目安役割・備考
盆棚(台・棚板)1,000〜5,000円折りたたみ式セットが便利。仏壇の前や前面に設置
盆提灯(盆ちょうちん)2,000〜10,000円ご先祖様の道標の火。電球・LED型で火気対応も
位牌(仏壇のものを使用)最上段に安置する
盆花(盆ばな)500〜1,500円菊・みそはぎなど。ホームセンターや花屋で入手
なすの牛・きゅうりの馬100〜500円(手作り可)割り箸を脚に刺して作ることができる
おがら(麻の茎)200〜500円迎え火・送り火の燃料
焙烙(ほうろく)300〜800円おがらを乗せる素焼きの皿。なければ耐熱容器で代用
水の子(みずのこ)家庭内で準備キュウリ・ナスを賽の目に切って水に浸したもの
お供え物(食べ物)1,000〜3,000円果物・そうめん・野菜・故人の好物など
盆花(水仙香・線香)500〜1,000円毎日取り替える

合計費用の目安:3,000〜15,000円程度(既に持っているものを流用する場合はさらに少なくなります)

ヒント

ホームセンターや仏具店では「盆棚セット」として一式まとめた商品が3,000〜8,000円程度で販売されており、初めての方にはこちらが便利です。

なすの牛・きゅうりの馬は「ご先祖様が帰ってくる際の乗り物(早く帰れるよう馬、ゆっくり帰るよう牛)」という意味があります。子どもと一緒に手作りするご家庭も多く、割り箸4本を脚に刺すだけで完成します。

盆棚の飾り方・手順はどうすればいい?

盆棚(精霊棚)の基本的な飾り方の手順を紹介します。厳密なルールよりも「ご先祖様をお迎えする気持ち」が大切です。

段ごとの配置の目安は?

盆棚は通常2〜3段の棚で構成されます。各段に置くものの目安は以下の通りです。

置くもの備考
最上段位牌・霊前灯(小提灯)仏壇から移してきた位牌を中央に安置する
中段盆花・なすの牛・きゅうりの馬・水の子・果物見栄えを整える飾りをここに集める
最下段(または前面)線香・ろうそく・水(器)・そうめん・お菓子毎日取り替えるお供え物はここに並べる

1. 盆棚の台を設置する

仏壇の前、または仏壇の隣に台を置きます。通常は白い布(白布)で覆います。棚板は2〜3段あるものが一般的。

2. 最上段に位牌を安置する

仏壇から位牌を移してきて最上段の中央に置きます。複数の位牌がある場合はすべて並べます。

3. 盆提灯・盆花を飾る

提灯は台の両側や周辺に飾ります。盆花(みそはぎ・菊など)は位牌の前や左右に配置。

4. なすの牛・きゅうりの馬・水の子を置く

中段または下段に並べます。なすの牛を玄関側に(送り出し用)、きゅうりの馬を奥側に(お迎え用)という地域もありますが、特に決まりはありません。

5. 五供(ごく)を整える

お盆のお供えの基本は「香・花・灯・水・飲食」の5つです。

  • 香(線香)
  • 花(盆花)
  • 灯(提灯・ろうそく)
  • 水(器に水を入れる)
  • 飲食(果物・そうめん・お菓子など故人の好物)

6. 迎え火を焚く(8月13日夕方)

玄関前や門口でおがらを焙烙の上で燃やし、煙でご先祖様に家の場所を知らせます。

▶お盆の迎え火・送り火のやり方

▶お墓のお供え物マナー

宗派によって飾り方は変わる?浄土真宗は飾らないって本当?

お盆飾りのやり方は、宗派によって異なります。代表的な宗派の違いを整理します。

浄土真宗(本願寺派・大谷派)はお盆飾りをしない

浄土真宗では「亡くなった方はすでに阿弥陀如来のはたらきによって仏となっている」という考え方のため、「霊が帰ってくる」という概念がありません。そのため盆棚・迎え火・送り火・なすの牛・きゅうりの馬は行いません。

ただし浄土真宗でも「歓喜会(かんぎえ)」としてお盆の時期に仏壇参りやお墓参りをする慣習はあります。具体的なやり方はご自身の菩提寺に確認するのが確実です。

その他の宗派(浄土宗・真言宗・曹洞宗・臨済宗・日蓮宗など)

盆棚を設けてお盆飾りをするのが一般的です。ただし地域・家の慣習によって飾るものやスタイルは様々です。

宗派お盆飾りの基本スタンス
浄土宗盆棚を設けて飾る
真言宗盆棚を設けて飾る
曹洞宗盆棚を設けて飾る
臨済宗盆棚を設けて飾る
日蓮宗盆棚を設けて飾る
浄土真宗原則として盆棚・迎え火・送り火は行わない
ヒント

「自分の家は浄土真宗だけど、昔からなすの牛を作っていた」という場合もあります。宗派のルールより「ご家族の慣習を大切にする」という方針でも問題ありません。

マンション・一人暮らしで盆棚が置けない場合はどうする?

住環境の制約がある場合でも、気持ちを込めてご先祖様をお迎えする方法はあります。

方法1:コンパクト盆棚セットを使う

折りたたみ式や壁掛け型の小さな盆棚が市販されています(1,000〜3,000円程度)。仏壇の前に一時的に設置し、必要最低限の飾りをするだけでもOKです。

方法2:仏壇の上をそのまま活用する

仏壇がある場合は、仏壇の前面や引き出し部分を使ってお供え物を並べる形式で代用できます。盆提灯だけ追加すれば十分という考え方です。

方法3:火を使わないLED提灯・電球型で対応する

マンションや集合住宅では「火気厳禁」の場合があります。LED電球型やコードレスのLED盆提灯(2,000〜6,000円)なら安心して使えます。

方法4:お盆期間中はお墓参りを中心にする

盆棚を作ることが難しい場合、お盆の期間中にお墓参りをしっかり行うことが一番のご供養になります。盆棚はあくまで「自宅でご先祖様をお迎えする手段」のひとつです。

ヒント

「盆棚を作れなかった」「今年は用意できなかった」と気にする必要はありません。供養はかたちではなく、気持ちです。

初盆(新盆)の飾り方は通常のお盆と何が違う?

初盆(はつぼん)または新盆(にいぼん)とは、故人が亡くなって初めて迎えるお盆のことです。通常のお盆と異なる点がいくつかあります。

最大の違い:白提灯を用意する

初盆では「故人の魂が初めて帰ってくる」ため、清浄さを表す白提灯(しろちょうちん)を1つ用意するのが習わしです。

  • 通常のお盆:色・絵柄の入った盆提灯を使う
  • 初盆:白提灯を必ず1つ用意する(色提灯を併用してもOK)

白提灯は初盆が終わったら「翌年には使わない」のが基本です。菩提寺でお焚き上げをお願いするか、ご自身で処分します。

初盆では法要を行うことが多い

初盆は、通常のお盆より丁寧に行うのが一般的です。僧侶を招いて自宅や寺院で法要(読経)を行い、親族が集まる機会にされるご家庭が多いです。

初盆のお盆飾りのポイント

  • 白提灯を仏壇前または玄関に飾る
  • 通常より丁寧に盆棚を整える
  • お供え物も通常より多めに用意することが多い
  • 弔問客(知人・友人)が来る可能性があるため、お返し品(志・粗供養)を用意しておく

法要後のお食事(会食)や、参列者へのお布施・お礼の準備も事前に確認しておきましょう。

▶新盆(初盆)の準備・法要マナーを完全解説

よくあるご質問

Q盆棚はいつから飾り始めればいいですか?

A.盆提灯は8月(または7月)上旬から飾り始めてOKです。盆棚の本格的な飾り付けは、お盆入りの前日である12日の夕方〜当日13日の朝までに完成させるのが目安です。

Qなすの牛・きゅうりの馬は必ず用意しないといけませんか?

A.必須ではありません。地域・宗派によっては用意しない慣習もあります。ただし割り箸4本を刺すだけで手作りできるので、お子さんやお孫さんと一緒に作るご家庭も多く、用意できれば飾るのがおすすめです。

Q浄土真宗ですが、お盆飾りはどうすればいいですか?

A.浄土真宗では「霊が帰ってくる」という考え方がないため、原則として盆棚・迎え火・送り火・なすの牛・きゅうりの馬は行いません。ただし「歓喜会」としてお参りや仏壇への花・香の供えは行います。具体的なやり方は菩提寺(お寺)に確認するのが一番確実です。

Qマンションで火が使えない場合、迎え火・送り火はどうすればいいですか?

A.LED型の盆提灯で代用するか、ベランダで小さなおがらを燃やす(管理規約の確認が必要)、または近くのお墓や菩提寺で行う方法があります。「火を焚けなかった」ことを気にしすぎる必要はありません。

Q初盆(新盆)の白提灯は翌年も使っていいですか?

A.一般的には初盆のみの使用です。翌年以降は色・絵柄の入った盆提灯に替えます。使い終わった白提灯は菩提寺でお焚き上げをお願いするか、ご自身で処分します。捨て方に決まりはなく、普通ゴミとして処分しても問題ありません。

Q盆棚に位牌は必ず必要ですか?仏壇がない場合は?

A.位牌がある場合は仏壇から移して盆棚の最上段に置くのが基本です。仏壇も位牌もない場合(無宗教・散骨した場合など)は、故人の写真を中央に置き、その前にお供え物を並べる形式で代用できます。

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監修

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

お墓をどうするかで悩む方に向けて、選択肢と判断材料を分かりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。

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