改葬手続きを自分でやる方法|必要書類・役所への申請・費用を完全解説
改葬(お墓の引っ越し)の手続きを自分で行う方法を完全解説。必要書類の一覧・役所での申請手順・よくある失敗例・費用の目安まで、初めての方でも迷わずに進められるガイドです。
この記事の監修者
お墓のミカタ 専門アドバイザー
終活・お墓コンサルタント
目次
改葬とは?自分で手続きできるのか
改葬(かいそう)とは、現在の墓所から別の場所へ遺骨を移すことです。「お墓の引っ越し」とも呼ばれます。
墓じまいや霊園の移転、合同墓・樹木葬への移行などの際に必要な手続きです。
結論:改葬手続きは自分でできます。
専門業者に依頼する方法もありますが、基本的な書類申請は本人(もしくは家族)が役所に出向いて行うことができます。費用も節約できるため、時間に余裕がある方は自分で進めることをおすすめします。
ただし、書類の不備で申請が遅れることもあるため、必要書類を事前にリストアップして準備することが重要です。
改葬に必要な書類一覧
改葬に必要な主な書類を整理します。
| 書類名 | 入手先 | 備考 |
|---|---|---|
| 改葬許可申請書 | 現在のお墓がある市区町村の窓口 | 無料 |
| 埋葬証明書(納骨証明書) | 現在の墓地管理者(寺院・霊園) | 墓地管理者に発行依頼 |
| 受入証明書 | 新しい墓地・霊園の管理者 | 移転先に発行依頼 |
| 改葬許可証 | 現在のお墓がある市区町村 | 申請後に交付される |
| 戸籍謄本 | 市区町村の窓口 | 申請者と故人の関係証明 |
手続きの基本的な流れ:
1. 受入証明書(移転先)を入手
2. 埋葬証明書(現在の墓地)を入手
3. 市区町村に改葬許可を申請
4. 改葬許可証を受け取る
5. 閉眼供養・遺骨の取り出し
6. 新しい場所への納骨
書類の準備に1〜2週間、役所の処理に数日〜2週間程度かかることを見込んでスケジュールを立てましょう。
市区町村への改葬許可申請の手順
改葬許可申請の具体的な手順を説明します。
STEP 1:改葬許可申請書を入手する
現在のお墓がある市区町村の役所(市民課・生活環境課など)で入手します。多くの自治体では公式ウェブサイトからダウンロードも可能です。
STEP 2:必要事項を記入する
記入内容:故人の氏名・死亡年月日・埋葬場所・改葬先・申請者の氏名と連絡先など。
STEP 3:埋葬証明書を現在の墓地管理者から取得する
菩提寺や霊園の管理事務所に「改葬のための埋葬証明書をお願いしたい」と連絡します。郵送対応してくれる場合もあります。
STEP 4:受入証明書を新しい墓地から取得する
移転先の墓地・霊園に「受入証明書を発行してほしい」と依頼します。契約が完了していることが前提です。
STEP 5:役所に書類を提出し、改葬許可証を受け取る
揃った書類を役所に提出します。審査後(数日〜2週間)に改葬許可証が交付されます。
STEP 6:改葬許可証を持って遺骨を移す
閉眼供養を行った後、石材店に遺骨を取り出してもらい、改葬許可証を添えて新しい墓地に納骨します。
改葬手続きでよくある失敗・トラブル
初めて改葬手続きをする方が陥りやすい失敗をまとめました。
失敗例 1:埋葬証明書の発行を寺院に断られた
離檀料のトラブルから、発行を渋られるケースがあります。事前に関係を良好に保っておくことが予防策です。
失敗例 2:書類の記入ミスで申請が差し戻された
故人の死亡年月日・埋葬日が曖昧で確認できない、という場合は事前に除籍謄本などで調べておきましょう。
失敗例 3:改葬先(受入証明書)が決まる前に手続きを始めてしまった
受入証明書は移転先の契約完了後でないと発行されません。先に移転先を確定させてから申請に入りましょう。
失敗例 4:閉眼供養を省略してしまった
法律上は義務ではありませんが、宗教的・心理的な観点から、閉眼供養(魂抜き)を省略すると後から後悔するケースがあります。
失敗例 5:骨壺のサイズを確認せずに新しい霊園と契約した
関西と関東では遺骨を収める骨壺のサイズが異なります。移転先が受け入れるサイズを事前に確認しましょう。
改葬にかかる費用の目安
改葬をする際にかかる費用の全体像を整理します。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 閉眼供養(魂抜き) | 3万〜5万円 |
| 墓石の解体・撤去 | 10万〜30万円(墓の大きさによる) |
| 離檀料(任意) | 3万〜20万円 |
| 改葬先の費用(永代供養墓) | 10万〜50万円 |
| 改葬先の費用(一般墓) | 100万〜200万円以上 |
| 開眼供養(新しい場所) | 3万〜5万円 |
| 役所への申請手数料 | 無料〜数百円(自治体による) |
合計の目安:
- 永代供養墓・合同墓への移転:30万〜80万円程度
- 一般墓への移転:150万〜300万円程度
自分で手続きをすれば、代行業者に支払う費用(5万〜15万円程度)を節約できます。ただし、手間と時間がかかることを踏まえて判断してください。
自分で手続きするか、専門家に依頼するかの判断基準
改葬手続きを自分で行うか、専門家(行政書士・墓じまい業者)に依頼するかの判断ポイントです。
自分で進めるべき場合:
- 時間に余裕がある
- お墓が近くにある(役所への複数回の訪問が可能)
- 寺院との関係が良好で、書類を円滑に取得できる
- 費用を少しでも抑えたい
専門家に依頼すべき場合:
- 遠方にお墓があり、役所への訪問が難しい
- 離檀料のトラブルが起きている
- 書類手続きに不安がある
- 複数の遺骨がある、または複雑な事情がある
行政書士への依頼費用は3万〜8万円程度が目安です。墓じまい専門業者は手続き代行込みで10万〜20万円程度のパッケージを提供しています。
「手続き自体は自分でやり、石材店の選定と撤去作業だけ業者に任せる」という分業も賢い選択肢です。
よくあるご質問
Q.改葬の手続きはどこの役所に行けばいいですか?
Q.改葬許可証が交付されるまでどのくらいかかりますか?
Q.改葬の手続きは郵送でできますか?
Q.遺骨が複数ある場合、それぞれに改葬許可証が必要ですか?
Q.改葬手続きをしないで遺骨を持ち出すことはできますか?
監修
お墓のミカタ 専門アドバイザー
終活・お墓コンサルタント
お墓掃除・墓じまいに関する情報を、一般の方にもわかりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。
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