墓じまい

改葬手続きを自分でやる方法|必要書類・役所への申請・費用を完全解説

改葬(お墓の引っ越し)の手続きを自分で行う方法を完全解説。必要書類の一覧・役所での申請手順・よくある失敗例・費用の目安まで、初めての方でも迷わずに進められるガイドです。

11分で読めます公開日: 2026.03.19

この記事の監修者

お墓のミカタ 専門アドバイザー

終活・お墓コンサルタント

目次

  1. 1.改葬とは?自分で手続きできるのか
  2. 2.改葬に必要な書類一覧
  3. 3.市区町村への改葬許可申請の手順
  4. 4.改葬手続きでよくある失敗・トラブル
  5. 5.改葬にかかる費用の目安
  6. 6.自分で手続きするか、専門家に依頼するかの判断基準

改葬とは?自分で手続きできるのか

改葬(かいそう)とは、現在の墓所から別の場所へ遺骨を移すことです。「お墓の引っ越し」とも呼ばれます。

墓じまいや霊園の移転、合同墓・樹木葬への移行などの際に必要な手続きです。

結論:改葬手続きは自分でできます。

専門業者に依頼する方法もありますが、基本的な書類申請は本人(もしくは家族)が役所に出向いて行うことができます。費用も節約できるため、時間に余裕がある方は自分で進めることをおすすめします。

ただし、書類の不備で申請が遅れることもあるため、必要書類を事前にリストアップして準備することが重要です。

改葬に必要な書類一覧

改葬に必要な主な書類を整理します。

書類名入手先備考
改葬許可申請書現在のお墓がある市区町村の窓口無料
埋葬証明書(納骨証明書)現在の墓地管理者(寺院・霊園)墓地管理者に発行依頼
受入証明書新しい墓地・霊園の管理者移転先に発行依頼
改葬許可証現在のお墓がある市区町村申請後に交付される
戸籍謄本市区町村の窓口申請者と故人の関係証明

手続きの基本的な流れ:

1. 受入証明書(移転先)を入手

2. 埋葬証明書(現在の墓地)を入手

3. 市区町村に改葬許可を申請

4. 改葬許可証を受け取る

5. 閉眼供養・遺骨の取り出し

6. 新しい場所への納骨

書類の準備に1〜2週間、役所の処理に数日〜2週間程度かかることを見込んでスケジュールを立てましょう。

市区町村への改葬許可申請の手順

改葬許可申請の具体的な手順を説明します。

STEP 1:改葬許可申請書を入手する

現在のお墓がある市区町村の役所(市民課・生活環境課など)で入手します。多くの自治体では公式ウェブサイトからダウンロードも可能です。

STEP 2:必要事項を記入する

記入内容:故人の氏名・死亡年月日・埋葬場所・改葬先・申請者の氏名と連絡先など。

STEP 3:埋葬証明書を現在の墓地管理者から取得する

菩提寺や霊園の管理事務所に「改葬のための埋葬証明書をお願いしたい」と連絡します。郵送対応してくれる場合もあります。

STEP 4:受入証明書を新しい墓地から取得する

移転先の墓地・霊園に「受入証明書を発行してほしい」と依頼します。契約が完了していることが前提です。

STEP 5:役所に書類を提出し、改葬許可証を受け取る

揃った書類を役所に提出します。審査後(数日〜2週間)に改葬許可証が交付されます。

STEP 6:改葬許可証を持って遺骨を移す

閉眼供養を行った後、石材店に遺骨を取り出してもらい、改葬許可証を添えて新しい墓地に納骨します。

改葬手続きでよくある失敗・トラブル

初めて改葬手続きをする方が陥りやすい失敗をまとめました。

失敗例 1:埋葬証明書の発行を寺院に断られた

離檀料のトラブルから、発行を渋られるケースがあります。事前に関係を良好に保っておくことが予防策です。

失敗例 2:書類の記入ミスで申請が差し戻された

故人の死亡年月日・埋葬日が曖昧で確認できない、という場合は事前に除籍謄本などで調べておきましょう。

失敗例 3:改葬先(受入証明書)が決まる前に手続きを始めてしまった

受入証明書は移転先の契約完了後でないと発行されません。先に移転先を確定させてから申請に入りましょう。

失敗例 4:閉眼供養を省略してしまった

法律上は義務ではありませんが、宗教的・心理的な観点から、閉眼供養(魂抜き)を省略すると後から後悔するケースがあります。

失敗例 5:骨壺のサイズを確認せずに新しい霊園と契約した

関西と関東では遺骨を収める骨壺のサイズが異なります。移転先が受け入れるサイズを事前に確認しましょう。

改葬にかかる費用の目安

改葬をする際にかかる費用の全体像を整理します。

項目費用の目安
閉眼供養(魂抜き)3万〜5万円
墓石の解体・撤去10万〜30万円(墓の大きさによる)
離檀料(任意)3万〜20万円
改葬先の費用(永代供養墓)10万〜50万円
改葬先の費用(一般墓)100万〜200万円以上
開眼供養(新しい場所)3万〜5万円
役所への申請手数料無料〜数百円(自治体による)

合計の目安:

  • 永代供養墓・合同墓への移転:30万〜80万円程度
  • 一般墓への移転:150万〜300万円程度

自分で手続きをすれば、代行業者に支払う費用(5万〜15万円程度)を節約できます。ただし、手間と時間がかかることを踏まえて判断してください。

自分で手続きするか、専門家に依頼するかの判断基準

改葬手続きを自分で行うか、専門家(行政書士・墓じまい業者)に依頼するかの判断ポイントです。

自分で進めるべき場合:

  • 時間に余裕がある
  • お墓が近くにある(役所への複数回の訪問が可能)
  • 寺院との関係が良好で、書類を円滑に取得できる
  • 費用を少しでも抑えたい

専門家に依頼すべき場合:

  • 遠方にお墓があり、役所への訪問が難しい
  • 離檀料のトラブルが起きている
  • 書類手続きに不安がある
  • 複数の遺骨がある、または複雑な事情がある

行政書士への依頼費用は3万〜8万円程度が目安です。墓じまい専門業者は手続き代行込みで10万〜20万円程度のパッケージを提供しています。

「手続き自体は自分でやり、石材店の選定と撤去作業だけ業者に任せる」という分業も賢い選択肢です。

よくあるご質問

Q.改葬の手続きはどこの役所に行けばいいですか?

A.現在のお墓がある市区町村の役所(市民課・生活環境課など部署は自治体によって異なります)に行きます。新しいお墓がある役所ではなく、「現在の埋葬地の自治体」が窓口です。

Q.改葬許可証が交付されるまでどのくらいかかりますか?

A.書類が揃った状態で申請すれば、数日〜2週間程度で交付されることが多いです。ただし、書類に不備がある場合は差し戻され、時間がかかります。余裕を持って手続きを始めましょう。

Q.改葬の手続きは郵送でできますか?

A.多くの自治体では郵送による申請を受け付けています。ただし、押印が必要な場合や、書類の確認が必要な場合は窓口への来所を求められることがあります。事前に対象の市区町村に電話で確認することをおすすめします。

Q.遺骨が複数ある場合、それぞれに改葬許可証が必要ですか?

A.原則として、遺骨1体につき1枚の改葬許可証が必要です。複数の遺骨をまとめて改葬する場合は、それぞれ申請書を提出します。一括申請が可能か自治体に確認してみましょう。

Q.改葬手続きをしないで遺骨を持ち出すことはできますか?

A.「墓地、埋葬等に関する法律」により、改葬許可証なしでの遺骨の移動は違法です。罰則規定(1万円以下の過料)もあります。必ず正規の手続きを踏んでください。

監修

お墓のミカタ 専門アドバイザー

終活・お墓コンサルタント

お墓掃除・墓じまいに関する情報を、一般の方にもわかりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。

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