墓じまいの補助金がある自治体は全国で約12件だけ|制度の詳細と費用を抑える方法【2026年版】
墓じまいに使える国の補助金制度はなく、補助金・軽減制度がある自治体は2026年3月時点で全国に約12件しかありません(お墓のミカタ調べ)。市川市(最大44万円)・太田市(最大20万円)など4自治体のみ直接助成があります。全制度の詳細と、生活保護世帯の葬祭扶助、補助金が使えない場合の費用軽減策を解説します。
墓じまい 完全ガイドシリーズ
墓じまいの全体像・手続き・費用を一から確認する目次
墓じまいの補助金がある自治体は全国で約12件だけという現実
墓じまいの補助金・助成制度がある自治体は、2026年3月時点で全国に約12件しかありません(お墓のミカタ調べ。全国自治体の公式サイト・複数の情報源を横断調査)。全国約1,700の市区町村のうち、非常に限定的です。
知っておくべき3つの前提
- 対象はすべて公営墓地(市営・都立)。寺院墓地・民営霊園は対象外
- 制度の目的は「無縁墓の防止」。自治体が放置墓地の管理コストを減らすための施策
- 補助金は後払い(立て替え→申請→交付)が基本。事前に全額を用意する必要がある
以下の一覧を確認して、ご自身の墓地が対象かどうか判断してください。
| 自治体 | 上限額 | 種別 |
|---|---|---|
| 千葉県市川市 | 最大44万円 | 撤去費助成+使用料返還 |
| 群馬県太田市 | 最大20万円 | 撤去費助成 |
| 千葉県浦安市 | 最大15万円+改葬先無償 | 撤去費助成+改葬先 |
| 茨城県水戸市 | 最大約29万円 | 返還協力金 |
| 東京都立霊園 | 使用料・管理料が無料に | 施設変更制度(合葬埋蔵施設へ移行)。墓石撤去費用は自己負担 |
| 千葉県市原市 | 改葬先無償 | 合葬室無料 |
| 岐阜県岐阜市 | 使用状況による還付金 | 還付金制度(詳細は市へ要確認) |
| 大阪府泉佐野市 | 使用料最大80%還付 | 還付金 |
| 大阪府泉大津市 | 使用年数に応じて還付 | 還付金 |
| 大阪府岸和田市 | 外柵撤去免除 | 撤去義務免除 |
| 岡山県玉野市 | 使用料50%還付(未使用) | 還付金 |
| 宮城県美里町 | 使用料の一部還付 | 還付金 |
現在のお墓が寺院墓地・民営霊園の場合、補助金はほぼ期待できません。「補助金が使えない場合の費用軽減策」セクションを参考にしてください。
【訂正】東京都立霊園について、以前「原状回復義務免除(撤去費用ゼロ)」という記載がありましたが、東京都霊園条例・条例施行規則を確認したところ、このような免除制度は確認できませんでした。都立霊園の施設変更制度は「新たな使用料・年間管理料が不要になる」制度であり、墓石の撤去・原状回復にかかる費用は使用者負担が原則です(知事が特別の事情を認めた場合のみ例外)。詳しくは青山霊園の墓じまい・都立霊園8園比較をご覧ください。
※本記事の情報は2026年3月時点のものです。制度は年度ごとに変更される可能性があるため、必ず各自治体に最新情報をご確認ください。
直接お金がもらえる自治体(4件)の制度詳細はどうなっているか?
1. 千葉県市川市|市川市霊園一般墓地返還促進事業(全国最手厚)
対象:市川市霊園(一般墓地)の使用許可を受けている方で、管理困難・後継者なし
| 支援内容 | 詳細 |
|---|---|
| 原状回復費用の助成 | 墓石撤去・更地化費用を助成。上限75,000〜440,000円(区画により異なる) |
| 墓地使用料の返還 | 3年以内・未使用で返還 → 使用料1/2を返還。それ以外 → 1/4を返還 |
| 合葬式墓地の特例許可 | 市川市霊園合葬式墓地の使用を特例許可(1体71,000円、生前・遺骨あわせて2体まで) |
使用料返還+撤去費助成+改葬先確保の三重支援。全国で最も手厚い制度。
【要確認】2026年7月時点で公式サイトを確認したところ、「予算額に達したため受付を終了しました(令和8年5月22日現在)」と案内されています。年度予算の範囲内で運用されているため、次年度に再開される可能性があります。申請を検討する場合は、必ず市川市に直近の受付状況を確認してください。
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2. 群馬県太田市|八王子山公園墓地 墓石撤去費用助成金
対象:2019年4月1日以降に返還届を提出し、墓石の撤去が完了した利用者
- 助成額:墓石撤去にかかった費用の実額または200,000円のいずれか低い方
シンプルで分かりやすい。上限20万円は補助金としては高額な部類。
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3. 千葉県浦安市|墓所返還者等支援事業
対象:浦安市墓地公園(通常墓所3.0㎡・小型墓所1.5㎡)の使用許可を受けている方
| 支援内容 | 詳細 |
|---|---|
| 墓石撤去費等の助成 | 撤去・原状回復費用の実額(上限150,000円)を補助 |
| 合祀室の無償使用 | 通常137,500円の合祀室が無料。生前予約も可能(1人35,000円) |
2制度の併用が可能。改葬先の使用料が無料になるのが大きい。
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4. 茨城県水戸市|水戸市公園墓地 返還協力金
対象:浜見台霊園・堀町公園墓地の使用者で特定条件に該当する方
- 墓地の種類・区画に応じて26,250円〜294,000円の返還協力金を交付
金額の幅が大きく、墓地の種類によって異なるため事前に市への確認が必須。
撤去費用が免除・軽減される自治体(8件)の制度詳細はどうなっているか?
補助金の直接交付ではないが、実質的に費用負担が減る制度です。
5. 東京都|都立霊園 施設変更制度
対象:都立霊園全8か所(多磨・小平・八王子・八柱・青山・谷中・染井・雑司ヶ谷)の使用者で、承継者がいない方
- 施設変更制度:墓所を返還し都立霊園内の合葬埋蔵施設に遺骨を移すと、合祀墓の使用料・年間管理料が無料
- 施設変更制度の公式案内には「現在使用しているお墓を更地にする費用は使用者の負担になります」と明記されており、墓石の撤去・原状回復にかかる費用そのものは自己負担です
インターネット上では「都立霊園は撤去費用が無料になる」という案内を見かけることがありますが、公式資料では確認できませんでした。この制度で軽減されるのは「新規の使用料・年間管理料」であり、墓石撤去費用ではない点にご注意ください。
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7. 岐阜県岐阜市|墓地返還時 還付金制度
対象:岐阜市営墓地。返還時に使用状況に応じた還付金あり。
問い合わせ:岐阜市 生活環境課(制度専用ページ未特定。市に直接確認要)
8. 大阪府泉佐野市|墓地返還時 還付金制度
対象:泉佐野市営墓地(区画墓地)
- 未使用で1年未満の場合 → 既納使用料の80%を還付
- 未使用で1年以上の場合 → 既納使用料の50%を還付
- 使用後(納骨あり)の場合 → 既納使用料の25%を還付
10. 大阪府岸和田市|岸和田市墓苑 囲障撤去免除制度
対象:岸和田市墓苑。墓所返還時の囲障(外柵)の撤去義務が免除される。墓石撤去は必要。
公式:岸和田市 墓苑各種手続き(囲障撤去免除の詳細は水とみどり課 072-423-9581 に要確認)
11. 岡山県玉野市|玉野市霊園 既納使用料の還付
対象:玉野市霊園。未使用で返還→既納使用料の50%を還付。使用後に返還→10%を還付。(2016年3月31日以前の許可者は比率が異なる)
問い合わせ:玉野市 市民課(制度専用ページ未特定。市に直接確認要)
制度が終了した自治体はどこか?
現在は使えないが、過去に制度が存在した自治体です。「今ある制度もいつ終わるかわからない」ということを示すために記載します。
- 北海道苫小牧市:市営霊園の返還時に使用料の半額還付制度があったが、補助期間が終了
- 岡山県岡山市:共同墓地整備補助金があるが、共同墓地内の共有部工事が対象。個人の墓じまいは対象外
現在対象自治体にお墓をお持ちの方は、年度内に確認・申請することをおすすめします。制度は年度ごとに予算が決まっており、年度末に打ち切りになる可能性があります。
補助金が使えない場合に費用を抑える方法は何か?
補助金・軽減制度が使える自治体は全国で約12件。ほとんどの方は補助金を使えません。その場合の費用削減策を整理します。
1. 石材店の相見積もり
複数社から見積もりを取る。費用が2〜3倍違うこともある。最低3社の比較が基本。
2. 改葬先を合祀墓にする
最も安価な選択肢(1柱あたり5万円前後)。一度納骨すると遺骨の取り出しが不可能になるため、事前に家族と確認が必要。
3. 自治体の改葬手続きを自分で行う
行政書士に依頼せず自分で申請すれば代行手数料(5〜15万円)を節約できます。
4. 離檀料の交渉
離檀料に法的な支払い義務はありません。感謝の気持ちとしての相場は5〜20万円です。
5. 墓じまいの時期を選ぶ
繁忙期(お盆前後・彼岸前後)を避けると費用が下がることがあります。1〜2月・6〜7月の閑散期が狙い目。
6. 費用シミュレーターで試算する
国の補助金制度はある?生活保護の場合の葬祭扶助は使える?
国の補助金制度は存在しない
墓じまいを対象とした国(国土交通省・厚生労働省)の補助金制度は、2026年7月時点で存在しません。ここまで紹介してきた約12件の制度は、いずれも市区町村が独自に設けている地方自治体レベルの制度です。「墓じまい 補助金」で検索すると様々な情報が出てきますが、古い情報や、対象を限定した地域制度を指しているケースが多いため、必ず自治体の窓口で最新の状況を確認してください。
生活保護受給者の場合、葬祭扶助が使えることがある
生活保護の受給者、またはその扶養義務者が扶養できない場合、生活保護法第18条に基づく「葬祭扶助」という制度が使えることがあります。
葬祭扶助は本来「葬儀費用」を対象とした制度ですが、改葬(墓じまい)に伴う遺骨の移送費用などに一部適用されたケースも報告されています。適用範囲は自治体の判断によって異なるため、生活保護のケースワーカーに「改葬を検討しているが葬祭扶助が使えるか」と相談してみてください。
よくあるご質問
Q墓じまいの補助金はどの自治体にもありますか?
Q寺院のお墓でも補助金はもらえますか?
Q補助金はいつもらえますか?
Q補助金の申請に期限はありますか?
Q墓じまいに使える国の補助金はありますか?
監修
お墓のミカタ編集部
お墓をどうするかで悩む方に向けて、選択肢と判断材料を分かりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。
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