墓じまい

墓じまいの補助金は本当にある?自治体の実例13件と対象条件を徹底調査

「墓じまいの補助金がある自治体は全国で約8〜13自治体程度」という実態を正直に解説。群馬県太田市(上限20万円)など具体的な事例と、補助金がない場合の費用削減策も紹介。

10分で読めます公開日: 2026.03.19

この記事の監修者

お墓のミカタ 専門アドバイザー

終活・お墓コンサルタント

目次

  1. 1.結論:補助金がある自治体は全国で約8〜13自治体と限定的
  2. 2.実在する補助金・助成金制度の自治体一覧(2026年調査)
  3. 3.自分の自治体に補助金があるか確認する方法
  4. 4.補助金を受けるための申請手順
  5. 5.補助金が使えない場合の費用削減策(寺院・民営霊園のお墓)

結論:補助金がある自治体は全国で約8〜13自治体と限定的

まず、正直にお伝えします。

「墓じまいの補助金」を検索すると多くの情報が見つかりますが、実際に一般家庭の墓じまいを直接補助する制度がある自治体は、全国で約8〜13自治体程度(2026年3月時点の調査による)と非常に限定的です。

さらに重要な条件があります。補助の対象は原則として「市区町村が運営する公営霊園の使用者」のみです。寺院境内のお墓・民営霊園のお墓は、ほとんどの場合、補助金の対象外となります。

この事実を知らずに「補助金をもらえる前提」で進めると、後から大きく期待を裏切られることになります。この記事では、実在する具体的な制度の一覧と、補助金が使えない場合の費用削減策を両方お伝えします。

あなたの状況別の見通し

  • 市区町村が運営する公営霊園のお墓 → 補助金・割引制度がある可能性あり。まず役所に問い合わせを
  • 寺院・民営霊園のお墓 → 補助金はほぼ期待できない。費用削減策で対応する

実在する補助金・助成金制度の自治体一覧(2026年調査)

調査で確認できた具体的な制度を紹介します。制度名・金額・条件は2026年3月時点の情報です。申請前に必ず各自治体に最新情報を確認してください。

【墓石撤去費用を直接補助するタイプ(最も手厚い)】

群馬県太田市「八王子山公園墓地墓石撤去費用助成金」

  • 補助上限:200,000円(実費か20万円の低い方)
  • 対象:平成31年4月以降に市営墓地を返還した方

千葉県市川市「霊園一般墓地返還促進事業」

  • 補助上限:75,000〜440,000円(区画の種別・面積による)
  • 対象:市川市霊園の使用者で管理困難・後継者なし
  • 特典:使用料の25〜50%も還付

千葉県浦安市「墓所返還者等支援事業」

  • 補助上限:150,000円(墓石撤去費) + 合祀室使用料が全額免除
  • 対象:浦安市墓地公園の使用者(市営合葬式墓地への改葬が条件)

【市営施設への改葬で使用料が割引・還付されるタイプ】

東京都(都立霊園8か所)「原状回復義務免除制度」

  • 補助内容:墓石撤去費用(通常数十万円)が免除 + 合葬施設の使用料も免除
  • 対象:多磨・小平・八王子・八柱・青山・谷中・染井・雑司ヶ谷霊園の使用者で承継者なし
  • ※都内に公営霊園のお墓がある方は必ず確認を

大阪府泉佐野市「区画墓地返還制度」

  • 補助内容:既払い使用料の最大80%を還付 + 合葬式墓地が通常の半額
  • 対象:市区画墓地から合葬式墓地への改葬者

兵庫県神戸市「合葬墓使用料減免」

  • 補助内容:合葬墓の使用料が半額(5万円→2.5万円)
  • 対象:市営墓地の使用者が合葬墓へ改葬する場合

大阪府岸和田市「墓所返還還付金」

  • 補助内容:既払い使用料の50〜80%を還付(使用年数によって変動)

静岡県磐田市 / 岡山県玉野市 / 宮城県美里町

  • いずれも既払い使用料の10〜50%を還付する制度あり

【ローン利子補給型(珍しい制度)】

北海道苫小牧市「墓所返還支援事業」

  • 補助内容:苫小牧信用金庫「お墓のローン想」の利子・保証料を市が補助(上限5万円)
  • ローンで費用を賄い、利子分を市が肩代わりする仕組み

自分の自治体に補助金があるか確認する方法

上記以外の自治体にも制度がある可能性があります。以下の手順で確認してください。

STEP 1:お墓の種別を確認する

まず、現在のお墓が「市区町村が運営する公営霊園」かどうかを確認します。永代使用許可証や管理費の請求書に「〇〇市」「〇〇町」という名称があれば公営霊園です。

公営霊園でない(寺院・民営)場合は、補助金はほぼ期待できないため、次のセクション「補助金以外の費用削減策」に進んでください。

STEP 2:自治体のウェブサイトで検索する

「〇〇市 墓地返還 補助」「〇〇市 改葬 助成金」などで検索します。担当部署は「生活環境課」「市民課」「公園緑地課」などで自治体によって異なります。

STEP 3:役所に電話する

見つからない場合は、市区町村の代表番号に電話し「公営霊園の墓じまいに補助金はありますか?」と直接確認するのが確実です。

確認すべきポイント(メモしておく)

  • 補助対象の条件(使用年数・世帯収入・返還先など)
  • 補助の上限金額
  • 「工事前の事前申請」が条件か否か(着手後では受けられないケースが多い)
  • 必要書類の一覧
  • 申請から受け取りまでの期間

補助金を受けるための申請手順

補助金が使える自治体の場合、一般的な申請の流れは以下の通りです。

STEP 1:制度の存在・条件の確認(役所またはウェブサイト)

STEP 2:申請条件に自分が該当するか確認

  • 公営霊園の使用者であること
  • 合葬墓・合同墓への改葬が条件の場合は改葬先の決定
  • 世帯収入の条件がある制度は収入証明の準備

STEP 3:必要書類の準備

  • 申請書(自治体の様式)
  • 改葬許可証のコピー
  • 墓地の現状写真
  • 石材店の工事見積書
  • 世帯収入証明書(低所得者向け制度の場合)

STEP 4:工事・撤去の前に申請する(最重要)

ほとんどの補助金は「工事前の事前申請」が条件です。墓を先に撤去してしまうと、その時点で補助の対象外になります。「もったいない」と思う前に、必ず申請を先に行ってください。

STEP 5:工事完了後に精算申請

実際にかかった費用の領収書・写真を提出し、補助金を受け取ります(申請から受け取りまで通常1〜3ヶ月)。

補助金が使えない場合の費用削減策(寺院・民営霊園のお墓)

多くの方は補助金の対象外になります。その場合でも、以下の方法で費用を大幅に削減できます。

1. 石材店は必ず3社以上で相見積もりを取る

墓石の撤去・解体費用は石材店によって同じ工事でも数十万円の差が出ます。相見積もりは費用削減の最大の手段です。「2社では交渉しにくいが、3社あれば比較できる」という理由で最低3社を推奨します。

2. 閑散期(梅雨・冬季)に依頼する

お盆(8月)・春秋の彼岸前後はお墓業界の繁忙期のため割高になりがちです。1〜2月・6〜7月の閑散期に依頼することで10〜20%程度の割引交渉が通りやすくなります。

3. 費用が最も安い改葬先を選ぶ

改葬先の種類費用の目安特徴
公営の合同墓・合祀墓無料〜5万円最安。ただし遺骨の取り出し不可
永代供養墓(合祀)3万〜10万円管理費不要。個別お参りは難しい
散骨(海洋散骨)5万〜20万円お参り場所がなくなることに注意
樹木葬(合祀型)10万〜30万円自然に還る供養。人気が高まっている

4. メモリアルローンを利用する

資金が一時的に用意できない場合の選択肢として、金融機関のメモリアルローンがあります。例えば千葉銀行では「メモリアルローン(上限500万円、年5.40〜5.80%)」を提供しており、担保・保証人不要でWEB申込みが可能です。石材店提携ローンは0〜3%程度と銀行系より低金利のケースもあります。

5. 手続きは自分でやる(代行費用の節約)

行政書士への改葬手続き代行依頼は5万〜15万円かかります。手続き自体は自力でも行えます(詳しくは「改葬手続きを自分でやる方法」を参照)。

よくあるご質問

Q.寺院のお墓でも補助金はもらえますか?

A.ほぼ期待できません。現在確認されている補助金制度は、市区町村が運営する公営霊園の使用者を対象としたものがほとんどです。寺院境内墓地・民営霊園のお墓は対象外であるケースが大半です。まず役所に確認するのが確実ですが、期待しすぎずに費用削減策を並行して検討することをおすすめします。

Q.補助金がある自治体はどのくらいあるのですか?

A.2026年3月時点の調査では、全国で約8〜13自治体程度です。全国に約1,700の市区町村があることを考えると、非常に限定的です。ただし制度は年度ごとに新設・廃止されるため、最新情報は直接役所への問い合わせが確実です。

Q.補助金の申請はいつすればいいですか?

A.必ず墓石の撤去工事を始める前に申請してください。多くの補助金制度は「工事前の事前申請」が条件であり、先に撤去してしまうと補助の対象外になります。「補助金があるかどうかの確認」→「申請」→「工事開始」の順番で進めてください。

Q.補助金がない場合、費用を一番安く抑える方法は何ですか?

A.最も効果的なのは「石材店3社以上の相見積もり」と「改葬先に公営合同墓や合祀墓を選ぶ」の2点です。改葬先を無料〜5万円の公営合同墓にすることで、合計費用を20〜30万円台に抑えられることがあります。

Q.費用が払えない場合はどうすればいいですか?

A.まず公営施設への改葬を検討してください(合祀なら無料〜5万円で受け入れる自治体が多い)。資金が一時的に用意できない場合はメモリアルローンの活用も選択肢です。千葉銀行のメモリアルローン(担保・保証人不要、WEB申込可)や石材店提携ローンなどがあります。深刻な場合は市区町村の福祉課にも相談できます。

監修

お墓のミカタ 専門アドバイザー

終活・お墓コンサルタント

お墓掃除・墓じまいに関する情報を、一般の方にもわかりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。

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