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墓じまいの補助金がある自治体は全国で約11件だけ|制度の詳細と費用を抑える方法【2026年版】

墓じまいの補助金がある自治体は、2026年3月時点で全国に約11件しかありません(お墓のミカタ調べ)。対象はすべて公営墓地(市営・都立)に限られ、寺院墓地や民営霊園は対象外です。直接お金がもらえるのは市川市(最大44万円)・太田市(最大20万円)・浦安市(最大15万円)・水戸市(最大約29万円)の4自治体のみ。この記事では全自治体の制度詳細と、補助金が使えない場合の費用軽減策を解説します。

12分で読めます最終更新: 2026.05.02

この記事の監修者

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

墓じまい 完全ガイドシリーズ

墓じまいの全体像・手続き・費用を一から確認する

目次

  1. 1.墓じまいの補助金がある自治体は全国で約11件だけという現実
  2. 2.直接お金がもらえる自治体(4件)の制度詳細はどうなっているか?
  3. 3.撤去費用が免除・軽減される自治体(8件)の制度詳細はどうなっているか?
  4. 4.制度が終了した自治体はどこか?
  5. 5.補助金が使えない場合に費用を抑える方法は何か?

墓じまいの補助金がある自治体は全国で約11件だけという現実

墓じまいの補助金・助成制度がある自治体は、2026年3月時点で全国に約11件しかありません(お墓のミカタ調べ。全国自治体の公式サイト・複数の情報源を横断調査)。全国約1,700の市区町村のうち、非常に限定的です。

知っておくべき3つの前提

  • 対象はすべて公営墓地(市営・都立)。寺院墓地・民営霊園は対象外
  • 制度の目的は「無縁墓の防止」。自治体が放置墓地の管理コストを減らすための施策
  • 補助金は後払い(立て替え→申請→交付)が基本。事前に全額を用意する必要がある

以下の一覧を確認して、ご自身の墓地が対象かどうか判断してください。

自治体上限額種別
千葉県市川市最大44万円撤去費助成+使用料返還
群馬県太田市最大20万円撤去費助成
千葉県浦安市最大15万円+改葬先無償撤去費助成+改葬先
茨城県水戸市最大約29万円返還協力金
東京都立霊園撤去費免除原状回復義務免除
千葉県市原市改葬先無償合葬室無料
大阪府泉佐野市使用料最大80%還付還付金
大阪府泉大津市使用年数に応じて還付還付金
大阪府岸和田市外柵撤去免除撤去義務免除
岡山県玉野市使用料50%還付(未使用)還付金
宮城県美里町使用料の一部還付還付金
重要

現在のお墓が寺院墓地・民営霊園の場合、補助金はほぼ期待できません。「補助金が使えない場合の費用軽減策」セクションを参考にしてください。

※本記事の情報は2026年3月時点のものです。制度は年度ごとに変更される可能性があるため、必ず各自治体に最新情報をご確認ください。

直接お金がもらえる自治体(4件)の制度詳細はどうなっているか?

1. 千葉県市川市|市川市霊園一般墓地返還促進事業(全国最手厚)

対象:市川市霊園(一般墓地)の使用許可を受けている方で、管理困難・後継者なし

支援内容詳細
原状回復費用の助成墓石撤去・更地化費用を助成。上限75,000〜440,000円(区画により異なる)
墓地使用料の返還3年以内・未使用で返還 → 使用料1/2を返還。それ以外 → 1/4を返還
合葬式墓地の特例許可市川市霊園合葬式墓地の使用を特例許可(1体71,000円、生前・遺骨あわせて2体まで)

使用料返還+撤去費助成+改葬先確保の三重支援。全国で最も手厚い制度。

公式:市川市 霊園一般墓地返還促進事業

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2. 群馬県太田市|八王子山公園墓地 墓石撤去費用助成金

対象:2019年4月1日以降に返還届を提出し、墓石の撤去が完了した利用者

  • 助成額:墓石撤去にかかった費用の実額または200,000円のいずれか低い方

シンプルで分かりやすい。上限20万円は補助金としては高額な部類。

公式:太田市 八王子山公園墓地 墓石撤去費用助成金

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3. 千葉県浦安市|墓所返還者等支援事業

対象:浦安市墓地公園(通常墓所3.0㎡・小型墓所1.5㎡)の使用許可を受けている方

支援内容詳細
墓石撤去費等の助成撤去・原状回復費用の実額(上限150,000円)を補助
合祀室の無償使用通常137,500円の合祀室が無料。生前予約も可能(1人35,000円)

2制度の併用が可能。改葬先の使用料が無料になるのが大きい。

公式:浦安市 墓所返還者等支援事業

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4. 茨城県水戸市|水戸市公園墓地 返還協力金

対象:浜見台霊園・堀町公園墓地の使用者で特定条件に該当する方

  • 墓地の種類・区画に応じて26,250円〜294,000円の返還協力金を交付

金額の幅が大きく、墓地の種類によって異なるため事前に市への確認が必須。

公式:水戸市 公園墓地 返還協力金

撤去費用が免除・軽減される自治体(8件)の制度詳細はどうなっているか?

補助金の直接交付ではないが、実質的に費用負担が減る制度です。

5. 東京都|都立霊園 施設変更制度・墓所返還特例制度

対象:都立霊園全8か所(多磨・小平・八王子・八柱・青山・谷中・染井・雑司ヶ谷)の使用者

  • 施設変更制度:墓所を返還し都立霊園内の合葬埋蔵施設に遺骨を移すと、合祀墓の使用料・年間管理料が無料
  • 墓所返還特例制度:青山・谷中・染井・雑司ヶ谷の4霊園が対象。原状回復義務の免除(=墓石撤去費用がゼロ)+立体式墓地への移転が可能

直接的な金銭補助ではないが、原状回復義務の免除は実質的に撤去費用ゼロと同じ。全国で最も利用者が多い制度。

公式:都立霊園 よくある質問(施設変更制度) / 施設変更制度 詳細PDF

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6. 千葉県市原市|合葬墓特例使用許可制度

対象:市原市海保墓園の使用者

  • 改葬先として合葬室を無料で利用可能。墓石撤去費用は自己負担。

公式:市原市 墓じまいについて(墓地返還・合葬墓特例使用許可制度)

7. 岐阜県岐阜市|墓地返還時 還付金制度

対象:岐阜市営墓地。返還時に使用状況に応じた還付金あり。

問い合わせ:岐阜市 生活環境課(制度専用ページ未特定。市に直接確認要)

8. 大阪府泉佐野市|墓地返還時 還付金制度

対象:泉佐野市営墓地(区画墓地)

  • 未使用で1年未満の場合 → 既納使用料の80%を還付
  • 未使用で1年以上の場合 → 既納使用料の50%を還付
  • 使用後(納骨あり)の場合 → 既納使用料の25%を還付

公式:泉佐野市 合葬式墓地(区画墓地返還で半額制度の詳細あり)

9. 大阪府泉大津市|公園墓地 還付金制度

対象:泉大津市営公園墓地。使用後30年未満で返還する場合、使用年数に応じた還付金あり。

公式:泉大津市 公園墓地還付金について

10. 大阪府岸和田市|岸和田市墓苑 囲障撤去免除制度

対象:岸和田市墓苑。墓所返還時の囲障(外柵)の撤去義務が免除される。墓石撤去は必要。

公式:岸和田市 墓苑各種手続き(囲障撤去免除の詳細は水とみどり課 072-423-9581 に要確認)

11. 岡山県玉野市|玉野市霊園 既納使用料の還付

対象:玉野市霊園。未使用で返還→既納使用料の50%を還付。使用後に返還→10%を還付。(2016年3月31日以前の許可者は比率が異なる)

問い合わせ:玉野市 市民課(制度専用ページ未特定。市に直接確認要)

12. 宮城県美里町|町屋敷・牛飼共葬墓地 還付金制度

対象:美里町が管理する町屋敷共葬墓地・牛飼共葬墓地の使用者

  • 墓地返還時に使用状況に応じた既納使用料の一部を還付。

公式:美里町 住民課

制度が終了した自治体はどこか?

現在は使えないが、過去に制度が存在した自治体です。「今ある制度もいつ終わるかわからない」ということを示すために記載します。

  • 北海道苫小牧市:市営霊園の返還時に使用料の半額還付制度があったが、補助期間が終了
  • 岡山県岡山市:共同墓地整備補助金があるが、共同墓地内の共有部工事が対象。個人の墓じまいは対象外
ヒント

現在対象自治体にお墓をお持ちの方は、年度内に確認・申請することをおすすめします。制度は年度ごとに予算が決まっており、年度末に打ち切りになる可能性があります。

補助金が使えない場合に費用を抑える方法は何か?

補助金が使える自治体は全国で10程度。ほとんどの方は補助金を使えません。その場合の費用削減策を整理します。

1. 石材店の相見積もり

複数社から見積もりを取る。費用が2〜3倍違うこともある。最低3社の比較が基本。

2. 改葬先を合祀墓にする

最も安価な選択肢(1柱あたり5万円前後)。一度納骨すると遺骨の取り出しが不可能になるため、事前に家族と確認が必要。

3. 自治体の改葬手続きを自分で行う

行政書士に依頼せず自分で申請すれば代行手数料(5〜15万円)を節約できます。

4. 離檀料の交渉

離檀料に法的な支払い義務はありません。感謝の気持ちとしての相場は5〜20万円です。

▶離檀料の相場と交渉方法

5. 墓じまいの時期を選ぶ

繁忙期(お盆前後・彼岸前後)を避けると費用が下がることがあります。1〜2月・6〜7月の閑散期が狙い目。

6. 費用シミュレーターで試算する

▶費用シミュレーターで自分の場合の費用を試算する

▶墓じまいの費用が払えないときの対処法

▶墓じまいの全体的な流れ・費用・手続き

補助金・費用節約の方法をより詳しく知りたい方はこちら:

▶ 墓じまいに補助金・助成金はある?使える制度と費用を抑える方法

よくあるご質問

Q墓じまいの補助金はどの自治体にもありますか?

A.いいえ。2026年3月時点のお墓のミカタ調べでは、全国約1,700の市区町村のうち補助金・助成制度がある自治体は約11件のみです。すべて公営墓地(市営・都立)が対象で、寺院墓地や民営霊園は対象外です。

Q寺院のお墓でも補助金はもらえますか?

A.現時点では対象外のケースがほとんどです。確認されている補助金制度はすべて市区町村が運営する公営霊園の使用者を対象としています。寺院境内墓地・民営霊園は対象外です。

Q補助金はいつもらえますか?

A.後払いが基本です。工事完了後に領収書等を添えて申請し、交付されます(申請から受け取りまで通常1〜3か月)。事前に全額を立て替える必要があります。また、ほとんどの制度は「工事前の事前申請」が条件のため、先に撤去してしまうと対象外になります。

Q補助金の申請に期限はありますか?

A.年度ごとに予算が決まっているため、年度末(3月)に予算が尽きると申請が受け付けられなくなる場合があります。該当自治体にお墓をお持ちの方は早めに確認・申請することをおすすめします。

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監修

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

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