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墓じまいの費用が払えない時の6つの対処法|分割・補助金・費用を下げる方法

墓じまいの費用(30〜150万円)が払えない場合の対処法は6つあります。(1)石材店の相見積もりで撤去費用を下げる、(2)改葬先を合祀墓にする(1柱5万円〜)、(3)自治体の補助金を使う(全国約10件のみ)、(4)親族で費用を分担する、(5)メモリアルローンを利用する、(6)時期を閑散期にずらす。最も効果が大きいのは①②の組み合わせで、費用を半額以下に抑えられるケースもあります。

10分で読めます最終更新: 2026.03.22

この記事の監修者

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

墓じまい 完全ガイドシリーズ

墓じまいの全体像・手続き・費用を一から確認する

目次

  1. 1.墓じまいの費用は何にいくらかかるのか?
  2. 2.相見積もりで撤去費用を下げるにはどうすればよいか?
  3. 3.改葬先を合祀墓にするとどれくらい費用が抑えられるか?
  4. 4.自治体の補助金を使うにはどうすればよいか?
  5. 5.親族と費用を分担するにはどう話し合えばよいか?
  6. 6.メモリアルローンを使うのはどんな場合か?
  7. 7.墓じまいの時期を閑散期にずらすとどれくらい安くなるか?
  8. 8.6つの対処法はどの順番で試せばよいか?

墓じまいの費用は何にいくらかかるのか?

対処法を考える前に、費用の内訳を把握しておく必要があります。「何が高いのか」が分かれば、「どこを削れるか」が見えてきます。

墓じまいの費用は大きく3つに分かれます。

① お墓の撤去にかかる費用(10〜30万円)

墓石の解体・撤去・区画の整地にかかる工事費。1㎡あたり10〜15万円が相場です。お墓の大きさや立地(山の上、道が狭いなど)によって大きく変動します。

② お寺に支払う費用(5〜30万円)

閉眼供養(魂抜き)のお布施が3〜10万円。寺院墓地の場合は離檀料が0〜20万円。離檀料は法的な支払い義務はありませんが、これまでの感謝の気持ちとして渡すのが一般的です。

③ 新しい供養先の費用(5〜150万円)

ここが費用の幅を最も左右します。合祀型の永代供養墓なら1柱5万円前後。樹木葬なら20〜80万円。一般墓に引っ越すなら100万円以上。改葬先の選び方で、総額が大きく変わります。

「費用が払えない」と感じる原因のほとんどは③の改葬先の費用です。①②は工夫次第で下げられますが、③は選択肢そのものを変えないと大きく減りません。

▶費用の詳しい内訳は「墓じまいの費用相場|内訳と節約ポイント」で解説しています。

相見積もりで撤去費用を下げるにはどうすればよいか?

最も即効性が高い方法です。石材店の撤去費用は、業者によって2〜3倍の差があります。

1社だけに見積もりを取ると、その金額が「相場」に見えてしまいます。最低3社から見積もりを取り、内訳を比較してください。

相見積もりで確認すべきポイントは何か?

  • 撤去費用に「運搬費」「処分費」が含まれているか
  • 整地費用は別料金か
  • 重機が入れない場合の追加費用はいくらか
  • 閉眼供養の手配は含まれるか

注意:指定石材店がある場合

霊園や寺院によっては、使える石材店が指定されていることがあります。その場合は相見積もりができません。事前に墓地の管理者に確認してください。

指定石材店がある場合でも、見積もり内容に疑問があれば、他の石材店に「この見積もりは妥当ですか?」とセカンドオピニオンを求めることはできます。

お墓のミカタが墓じまい経験者50人に調査したところ、72%が「最初の1社から相見積もりを取ればよかった」と回答しました(お墓のミカタ調べ、2025年10月実施)。

改葬先を合祀墓にするとどれくらい費用が抑えられるか?

費用を最も大きく下げられるのが、改葬先の選び方です。改葬先の費用は、選ぶ供養方法によって10倍以上の差があります。

供養方法費用相場(1柱あたり)
合祀型永代供養墓5〜15万円
海洋散骨3〜30万円
樹木葬20〜80万円
納骨堂30〜150万円
一般墓(新規)100〜300万円

合祀型の永代供養墓であれば、1柱あたり5万円前後で納骨できます。遺骨が3柱あっても15万円程度です。

合祀墓のデメリットも知っておくべきか?

合祀(ごうし)とは、他の方の遺骨と一緒に合同で埋蔵する方法です。費用は最も安いですが、一度納骨すると遺骨を取り出すことができません。「やっぱり取り出したい」と後から思っても、不可能です。家族と事前に話し合い、全員が納得した上で選んでください。

▶永代供養のデメリットについては「永代供養のデメリットと後悔しない選び方」で詳しく解説しています。

費用の具体例

仮に「撤去費用20万円+お布施5万円+合祀墓15万円(3柱)」とすると、総額40万円。一般墓に引っ越す場合の150万円以上と比べると、100万円以上の差になります。

▶自分の場合の費用を試算するには費用シミュレーターをご利用ください。

自治体の補助金を使うにはどうすればよいか?

一部の自治体では、墓じまいの撤去費用を助成する補助金制度があります。ただし、対象は全国で約10件の公営墓地のみ。寺院墓地や民営霊園は対象外です(お墓のミカタ調べ、2026年3月時点)。

直接お金がもらえる主な自治体は以下の4つです。

自治体上限額対象墓地
千葉県市川市最大44万円市川市霊園
群馬県太田市最大20万円八王子山公園墓地
千葉県浦安市最大15万円浦安市墓地公園
茨城県水戸市最大約29万円浜見台霊園・堀町公園墓地
重要

補助金は後払い(工事完了後に申請→交付)が基本です。事前に全額を用意する必要があるため、「お金がないから補助金で賄う」とはいかない点に注意してください。

▶全自治体の制度詳細は「墓じまいの補助金がある自治体は全国で約10件だけ」で解説しています。

親族と費用を分担するにはどう話し合えばよいか?

墓じまいの費用を「誰が払うか」に明確な法的ルールはありません。お墓の祭祀承継者(名義人)が負担するのが一般的ですが、兄弟や親族で分担するケースも多くあります。

分担を切り出す時のポイントは何か?

  • まず墓じまいの総額を具体的に見積もりで出す(金額が曖昧だと話が進まない)
  • 「いくら出してほしい」ではなく「総額がこれだけかかる。どうするか一緒に考えたい」と相談する形で切り出す
  • 費用だけでなく「手続きを誰がやるか」「改葬先をどうするか」もセットで話し合う

費用分担でもめるケースと対策は?

「なぜ自分が払わないといけないのか」と反発されるケースは少なくありません。特に、墓じまいに反対している親族がいる場合は、費用の話の前に「なぜ墓じまいが必要か」の合意を取ることが先です。

▶親族間のトラブル対策は「兄弟・親族間のお墓トラブル解決法」で解説しています。

メモリアルローンを使うのはどんな場合か?

メモリアルローンとは、葬儀・仏壇・お墓に特化したローンです。墓じまい費用としての借入も可能です。

メモリアルローンの特徴

  • 金利:年2〜5%程度(金融機関による)
  • 審査:カードローンより審査が通りやすい(使途が明確なため)
  • 収入証明が不要な場合が多い
  • 返済期間:6ヶ月〜5年程度
ヒント

メモリアルローンは「最終手段」として考えてください。金利がかかる以上、借りないに越したことはありません。先に①〜④の対処法で費用を下げた上で、それでも一括で払えない場合に検討してください。

石材店によっては、提携しているメモリアルローンを紹介してくれる場合もあります。見積もりの際に「分割払いはできますか」と聞いてみてください。

墓じまいの時期を閑散期にずらすとどれくらい安くなるか?

石材店の繁忙期は、お盆前(7〜8月)とお彼岸前(3月・9月)です。この時期は工事の依頼が集中するため、費用が高くなる傾向があります。

逆に、1〜2月や6〜7月の閑散期は、値引き交渉がしやすくなることがあります。急いで墓じまいする必要がないのであれば、時期をずらすだけで数万円の差が出る可能性があります。

注意

これは「数万円の差」であって「数十万円の差」にはなりません。費用を大きく下げるなら、相見積もりと改葬先選びが優先です。時期調整は補助的な手段として位置づけてください。

6つの対処法はどの順番で試せばよいか?

優先度対処法削減効果手間
高い相見積もりで撤去費用を下げる数万〜十数万円低い
高い改葬先を合祀墓にする数十万〜百万円以上低い
中程度親族で費用を分担する折半なら半額話し合いが必要
中程度自治体の補助金を使う最大44万円対象者のみ
補助的時期を閑散期にずらす数万円低い
補助的メモリアルローン費用削減ではなく支払いの分散審査あり

まず相見積もりと合祀墓の選択で費用そのものを下げる。次に補助金・親族分担で負担を減らす。メモリアルローンと時期調整は補助的な手段。この順番で考えてください。

墓じまいの費用は「いくらかかるか分からない」状態が一番不安です。まずは具体的な金額を知ることが、不安を解消する第一歩になります。

▶費用シミュレーターで自分の場合の費用を試算する

▶墓じまいの全体的な流れ・費用・手続きを確認する

よくあるご質問

Q墓じまいの費用は分割払いできますか?

A.メモリアルローンを利用すれば分割が可能です。金利は年2〜5%程度で、返済期間は6ヶ月〜5年が一般的です。石材店に「分割払いはできますか」と聞いてみてください。提携ローンを紹介してくれる場合があります。

Q墓じまいの費用を親族に請求できますか?

A.法的な支払い義務を定めたルールはありません。一般的にはお墓の名義人(祭祀承継者)が負担しますが、兄弟や親族と話し合って分担するケースも多くあります。具体的な見積もり金額をもとに相談するのがスムーズです。

Q一番安く墓じまいする方法は?

A.撤去費用を相見積もりで下げ、改葬先を合祀型の永代供養墓にするのが最も安い方法です。撤去10〜20万円+合祀5〜15万円(1柱)で、総額30万円前後が目安になります。

Qお金がなくて墓じまいできない場合、放置するとどうなりますか?

A.管理費を長期間滞納すると、墓地の管理者から無縁墓と判断され、法的手続きを経て行政による強制撤去の対象になる可能性があります。「費用が払えない」と感じたら、まずは墓地の管理者に相談してください。分割や猶予の対応をしてくれる場合があります。

監修

お墓のミカタ 編集長

お墓のミカタ編集部

お墓をどうするかで悩む方に向けて、選択肢と判断材料を分かりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。

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