墓じまいの費用が払えないときの5つの対処法|分割・ローン・補助金を完全解説
墓じまいの費用が払えない場合、①親族間で費用を分担②石材店の分割払い③メモリアルローン(年利2〜4%)④自治体の補助金⑤改葬先を合祀型に変更、の5つが主な対処法です。全国平均91.8万円の費用を現実的に準備する方法を解説します。
この記事の監修者
お墓のミカタ 専門アドバイザー
終活・お墓コンサルタント
墓じまい 完全ガイドシリーズ
墓じまいの全体像・手続き・費用を一から確認する目次
墓じまいの費用が払えないとき、まず何を確認すべきか?
墓じまいの費用は鎌倉新書「お墓の消費者全国実態調査(2024年版)」によると全国平均91.8万円。「急に全額を用意するのは難しい」という方は多くいます。ただし、手段は複数あります。焦らず以下の5つの選択肢を順に確認していきましょう。
費用の準備ができる前に石材店や改葬先と契約してしまうと後でトラブルになります。資金計画を立ててから見積もりを取るのが正しい順序です。
費用の内訳を分解する
まず「何にいくらかかるか」を把握することが最初の一歩です。費用は大きく3つに分かれます。
- 墓石の解体・撤去工事費(平均20〜30万円)
- 閉眼供養のお布施(3〜10万円)
- 改葬先の費用(合祀型なら3〜30万円〜・個別型なら30〜150万円以上)
最もお金がかかるのは改葬先の選択です。合祀型永代供養墓を選べば、改葬先費用を数万円に抑えることができます。
費用を減らす最大の手段は何か?
費用を根本から下げる方法が3つあります。
1. 改葬先を「合祀型永代供養墓」にする
墓じまいで費用が高くなる最大の原因は「改葬先」の選択です。個別の樹木葬や納骨堂は30〜150万円かかりますが、合祀型永代供養墓は3〜30万円程度で済みます。遺骨を他の方と一緒に埋葬する形になりますが、管理費不要・後継者不要の供養先として選ぶ方が増えています。
合祀型は一度納骨すると遺骨を取り出すことができません。十分に考えた上で決めましょう。
2. 石材店を相見積もりで選ぶ
墓石の解体工事費は石材店によって最大2倍の価格差があります。必ず3社以上から見積もりを取りましょう。同じ工事で20万円の差が出ることは珍しくありません。
3. 行政手続きを自分でやる
改葬許可の申請など行政手続きは自分で行えば費用はほぼゼロです。代行業者に頼むと3〜10万円かかります。時間の余裕があれば自力対応を検討しましょう。
支払いを分散するための選択肢は何か?
「費用を一度に用意できない」場合、支払いを分散する方法があります。
1. 親族間で費用を分担する
お墓のミカタの調査では、墓じまい費用を複数の親族で分担したケースが約38%に上ります。一人で抱え込まず、関係する親族に相談して費用を分けることを検討しましょう。「なぜ費用がかかるのか」を数字で見せると合意を得やすくなります。
2. 石材店の分割払い交渉
すべての石材店が対応しているわけではありませんが、工事代金の分割払いに応じる業者もあります。見積もりの際に「分割払いは可能か」と確認してみましょう。
3. メモリアルローン
銀行・信用金庫が提供する「メモリアルローン(終活ローン)」は、墓じまい・法要・葬儀費用専用のローンです。金利は年2〜4%程度で、返済期間は5〜10年。普通のカードローン(年15〜18%)より大幅に有利な条件で借りられます。
- 三菱UFJ銀行「メモリアルローン」
- ゆうちょ銀行「終活ローン」
- 地方銀行・信用金庫(各地域で名称が異なる)
ローンを使う前に、改葬先のコストを下げる選択肢(合祀型など)を先に検討することをおすすめします。
補助金・助成金を受け取れる条件は何か?
自治体によっては墓じまいにかかる費用の一部を補助する制度があります。ただし対象となる条件は厳しく、すべての自治体にあるわけではありません。
対象になりやすい条件
- 現在のお墓が公営霊園(都立・市営・区営)にある
- 生活保護を受給している、または低所得世帯
- 区画の返還を前提としている
- 申請前に着工していない
具体例
- 東京都立霊園(小平・多磨など):墓所返還助成金制度。墓石撤去費用の一部を補助
- 大阪市天王寺霊園:墓地使用権の返還に補助あり
- 各市区町村の墓地管理課に直接問い合わせるのが確実です
補助金制度は毎年変更される可能性があります。現在のお墓がある市区町村の役所に「墓じまいの補助金はありますか」と問い合わせてください。工事着手前の申請が条件であることがほとんどです。
それでも費用が出ない場合の最終手段は何か?
上記の手段を試してもなお費用の目処が立たない場合、以下の対処法を検討してください。
1. 墓じまいのタイミングを数年ずらして積み立てる
お墓の管理費を払い続けながら、毎月1〜2万円を積み立てることで2〜3年後に備える方法です。管理費を払い続ける間はお墓が無縁墓になるリスクを防げます。
2. まず「申請・手続き」だけ先に進める
改葬許可の申請(費用ほぼゼロ)や改葬先の仮押さえ(予約金のみ)だけ先に行い、工事は費用が準備できてからにする方法もあります。
3. 生活相談窓口に相談する
経済的に困窮している場合は、市区町村の生活相談窓口・社会福祉協議会に相談することで、低金利の「生活福祉資金貸付制度」を利用できる場合があります。
よくあるご質問
Q墓じまいの費用が払えない場合、お墓を放置してもいいですか?
Qメモリアルローンを使うと墓じまいの費用はいつ払えばいいですか?
Q費用が払えないことを石材店に伝えても大丈夫ですか?
監修
お墓のミカタ 専門アドバイザー
終活・お墓コンサルタント
お墓をどうするかで悩む方に向けて、選択肢と判断材料を分かりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。
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