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墓じまいで取り出した遺骨はどうする?7つの選択肢と費用・法的注意点

墓じまいで取り出した遺骨の主な選択肢は①別のお墓(一般墓)へ改葬②永代供養墓に合祀③樹木葬④納骨堂⑤散骨⑥手元供養⑦分骨の7つ。それぞれの費用相場・法的要件・後悔しないための選び方を解説します。

11分で読めます最終更新: 2026.03.21

この記事の監修者

お墓のミカタ 専門アドバイザー

終活・お墓コンサルタント

墓じまい 完全ガイドシリーズ

墓じまいの全体像・手続き・費用を一から確認する

目次

  1. 1.墓じまいで遺骨を取り出した後、何をすべきか?
  2. 2.遺骨の7つの選択肢とその費用はどのくらいか?
  3. 3.散骨は法律上問題ないか?どんな注意点があるか?
  4. 4.遺骨を自宅で保管(手元供養)することは法律上問題ないか?
  5. 5.遺骨を複数の場所に分ける「分骨」は可能か?

墓じまいで遺骨を取り出した後、何をすべきか?

墓じまいで遺骨を取り出したら、改葬許可証を持参して新しい供養先へ移すのが基本の流れです。

重要

遺骨の移動には「改葬許可証」が必要です。許可証なしで遺骨を運ぶと、墓地埋葬法(墓地、埋葬等に関する法律)第12条違反になります。必ず事前に自治体で手続きを済ませてください。

改葬許可申請の基本の流れ

  1. 1改葬先を決め「受入証明書」をもらう
  2. 2現在のお墓の管理者から「埋蔵証明書」に押印してもらう
  3. 3現在のお墓がある市区町村の役所で改葬許可証を申請・取得する
  4. 4改葬許可証を持参して遺骨を新しい供養先へ移す

▶改葬の手続き・書類・費用の完全ガイド

遺骨の7つの選択肢とその費用はどのくらいか?

遺骨の行き先として選べる主な選択肢は7つあります。

1. 別のお墓(一般墓)への改葬

費用:50〜200万円以上。永続的に個人のお墓を持つ最も伝統的な方法。後継者が必要。

2. 永代供養墓(合祀型)

費用:3〜30万円。最も低価格。後継者不要。一度納骨すると取り出し不可。

3. 永代供養墓(個別安置型)

費用:20〜100万円。一定期間(13回忌・33回忌など)個別に安置された後、合祀。

4. 樹木葬

費用:10〜150万円。自然の中に埋葬。後継者不要のプランが多い。

5. 納骨堂

費用:15〜150万円。建物内に保管。都市部に多く、アクセスが良い。

6. 散骨(海洋散骨・山林散骨)

費用:3〜30万円。遺骨を自然に還す。お参りできる「場所」はなくなる。

7. 手元供養(自宅保管)

費用:数千円〜数万円(骨壺・手元供養品)。法律上問題なし。次世代への引き継ぎが課題。

散骨は法律上問題ないか?どんな注意点があるか?

散骨(遺骨を粉砕して自然に還す方法)は、日本では法律で明示的に禁止されていません。ただし以下の注意点があります。

法的な注意点

  • 遺骨は必ず「粉骨(粉末化)」してから散骨する必要がある
  • 農地・水道水源地・人が集まる観光地などは避ける
  • 自治体によっては条例で散骨を規制しているケースがある(長野県諏訪市など)

海洋散骨の注意点

  • 海上保安庁の「水難救助に関する法律」の観点から、陸から十分離れた沖合で行う
  • 業者に依頼する際は「NPO法人日本海洋散骨協会」の会員業者が安心
  • 費用:個人チャーター15〜30万円、乗合(他家族と共同)3〜8万円
注意

自分で散骨を行う「自己散骨」も法律上は禁止されていませんが、粉骨処理・場所の選定など専門的な判断が必要なため、業者に依頼することをおすすめします。

▶散骨(海洋散骨)の費用・手順・注意点まとめ

遺骨を自宅で保管(手元供養)することは法律上問題ないか?

日本では「遺骨を自宅で保管すること」は法律上問題ありません(墓地埋葬法に禁止規定なし)。

手元供養の3つの形

  1. 1骨壺のまま仏壇・祭壇に安置する:最もシンプルな方法。費用ほぼゼロ。
  2. 2ミニ骨壺・メモリアルジュエリーに収める:小さな容器に一部を移し、インテリアとして飾る。費用5,000円〜10万円。
  3. 3ダイヤモンド葬・アクセサリー加工:遺骨の成分からダイヤモンドやガラスに加工。費用20万〜100万円以上。
ヒント

手元供養をしながら「最終的な供養先」として別のお墓・永代供養墓を用意しておくことで、自分の代は手元に置き、次の世代に負担をかけない計画ができます。

▶手元供養とは?種類・費用・選び方

遺骨を複数の場所に分ける「分骨」は可能か?

一人の遺骨を複数の場所に分けて供養する「分骨(ぶんこつ)」は法律上可能です。「一部は永代供養墓・一部は手元に」「実家のお墓・自宅近くの納骨堂の両方に」といった柔軟な対応ができます。

分骨に必要な手続き

  • 火葬時に分骨する場合:火葬場に申し出て「分骨証明書」を発行してもらう
  • 墓じまい後に分骨する場合:元のお墓がある自治体で「分骨証明書」を取得する

費用

  • 分骨証明書の発行:数百円(自治体によって異なる)
  • 分骨先の費用:選ぶ供養先によって異なる
注意

分骨した遺骨を最終的にどこへ収めるかまで決めておくことが大切です。「とりあえず手元に」という状態が何年も続くと、次の世代が「どうすれば良いかわからない」と困ることがあります。

▶墓じまい後の供養先5つの選択肢

▶墓じまいとは?全体像の解説

よくあるご質問

Q遺骨を取り出した後、改葬先が決まっていない場合はどうすればいいですか?

A.改葬先が決まるまでの間、自宅で骨壺のまま保管することは法律上問題ありません。ただし改葬許可証に有効期限が設定されている自治体もあるため、早めに改葬先を確定させることをおすすめします。

Q遺骨を海外に持ち出すことはできますか?

A.可能ですが、目的地国の輸入規則・検疫要件・埋葬に関する法律を事前に調査する必要があります。また、日本国内での改葬許可と、航空会社・空港での手続きが必要です。専門の海外改葬サービス業者に相談することをおすすめします。

Q遺骨の一部を散骨し、一部を納骨堂に入れることはできますか?

A.可能です。分骨証明書を取得した上で、一部を散骨業者に依頼し、残りを納骨堂に収めることができます。

監修

お墓のミカタ 専門アドバイザー

終活・お墓コンサルタント

お墓をどうするかで悩む方に向けて、選択肢と判断材料を分かりやすくお届けすることを目指しています。記事内の法的手続きや費用に関する情報は、公的機関の資料や業界資料を参考に作成しておりますが、最新の情報は必ず各自治体・関連事業者にご確認ください。

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